旧川喜多邸別邸 秋の一般公開が終了しました
急に冷え込んで参りましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。記念館では、現在特別展「映画をデザインする―小津安二郎と市川崑の美学」を開催中です。記念館に入っていただくと、『秋刀魚の味』や『秋日和』など小津監督の作品を彩ってきた音楽が皆さまをお迎えしています。そして、遊歩道に咲く彼岸花は秋の訪れを知らせています。
10月1日(土)・2日(日)に、旧川喜多邸別邸の秋の一般公開が行われました。公開にあたって、かつて別邸を訪れた映画人たちの写真を展示し、建物についてご紹介しました。旧川喜多邸別邸は、小津監督作品に欠かせない俳優である笠智衆さんも訪れています。笠さんがヴィム・ヴェンダース監督の『東京画』(1985)のインタビューを受けたのが、この旧川喜多邸別邸縁側でした。この縁側から見る景色を、笠さんをはじめとした多くの映画人たちも見たのだと思うと、とても感慨深いものがあります。
また、今回の一般公開は友の会サポーターの皆さまにご協力いただきながら開催いたしました。友の会サポーターの皆さま、ありがとうございました。
11月1日(火)~6日(日)には旧川喜多邸別邸(旧和辻邸)特別公開「第29回日本工芸会東日本支部 伝統工芸神奈川展 古民家で出会う日本の伝統工芸」を開催予定です(要展示観覧料、鎌倉市民は証明書提示で展示観覧料が無料)。この11月の特別公開では、書斎や茶室にも様々な伝統工芸品の展示を予定しており、室内で作品をお楽しみいただけます。 川喜多夫妻が多くの映画人を招いて交流したこの別邸が、再び芸術文化を通して交流の場となります。ぜひ、足をお運びください。