【企画展】BOWバウシリーズの全貌
―没後30年 川喜多和子が愛した映画

企画展「BOWシリーズの全貌ー没後30年川喜多和子が愛した映画」展イメージ

2023年3月18日(土)~6月25日(日)

「・・・あなたの存在が、世界中のよき映画監督を鼓舞していたということを
 いっているのです。
 テオが、ヴィムが、ジム・ジャームッシュが、ビクトル・エリセが、侯孝賢が、
 みんな思っていたにちがいないのです。
 映画をつくれば和子は見てくれる。よければほめてくれる、日本で上映してくれる。
 このことがどんなに彼らをはげまし、なぐさめ、
 映画をつくり続ける勇気を与えたことか。
 この、映画にとって困難なる時代に。」―― 大島渚監督

1980 ~ 90年代、日本では、世界各地の様々な映画を映画館の個性に合わせて上映する、ミニシアター・ブームが起こりました。その一翼を担ったのが、1968年に発足した映画配給会社、フランス映画社です。

同社は日本映画を海外に紹介する初期の活動に加えて、1976年から“傑作を世界から運ぶ”をスローガンに、古典的名作から新世代の作品まで多様な映画を紹介するBOW(Best films Of the World)シリーズを開始しました。一人の映画作家を継続的に取り上げるBOWのスタイルは、数々の映画作家たちとの深い信頼関係を築き上げ、その中心には、柴田駿はやおとともにフランス映画社を牽引した川喜多和子の存在がありました。川喜多長政・かしこ夫妻の長女として生まれ、幼少期から映画に親しんだ和子は、映画を通じた国際交流という両親の理念を受け継ぎ、愛する映画を見せることに限りない情熱を注ぎました。盟友・大島渚監督は、「映画をつくれば和子は見てくれる。よければほめてくれる、日本で上映してくれる。このことがどんなに作家たちをはげまし、なぐさめ、映画をつくり続ける勇気を与えたことか。」と惜しみない賛辞を送っています。1993年に急逝した和子の没後30年を迎えるこの機会に、展示・上映・トークイベントなどを通して、BOWシリーズを中心に和子が愛した映画を振り返ります。


[企画展観覧料] 一般:200円(140円)小・中学生:100円(70円)
*(  )内は20名以上の団体料金

◇鎌倉市民(市内に住所を有する方)観覧料無料
(入館時に住所が確認可能な証明書(運転免許証、国民健康保険証等)をご提示ください。)


展示協力(敬称略):小笠原正勝、川合知代、国立映画アーカイブ、高崎俊夫、橋倉正信、森遊机

リーフレットデザイン:フルタヨウスケ(A.N.P.)