日本映画名優〘バイプレイヤーズ〙列伝

企画展日本映画名優列伝チラシ

2021年3月19日(金)~6月20日(日)

映画体験を積み重ねるなかで、主役ではないけれど、何度も目にするうちにいつしか忘れがたくなっている俳優の顔に出会ったことはありますか?また、ひとりの役者がある時は善良な庶民を、またある時は残酷な犯罪者を演じ分けるその芸達者ぶりに、驚かされたことも多いのではないでしょうか。
時代を牽引し、スクリーンの中心で輝くスターは観客を魅了してやみませんが、スターを活かす周りの出演者なくして映画は成立しません。近年、関西弁の名女優・浪花千栄子がドラマの題材に取り上げられ、《バイプレイヤー=名脇役》そのものがタイトルとなるドラマや映画が登場するなど、作品を脇で支える役者の存在に光が当たるようになりました。しかし一口に《脇役》といっても、巨匠たちから絶大な信頼を置かれ、人生の酸いも甘いも味わい尽くした演技で主演だってお手のもの、堂々たる貫禄で主役の向こうを張り、演劇人として舞台のスポットライトも浴びる…そんな縦横無尽の活躍を見せる彼らには、まさに《名優》の名がふさわしいと言えるでしょう。

本展では 1950―70 年代を中心に、日本映画の黄金時代を築いた「名優(=バイプレイヤー)」たちの仕事ぶりを、映画や書物を通してご紹介します。日本映画の豊かさ、その層の厚みを改めてご堪能ください。


[企画展観覧料] 一般:200円(140円)小・中学生:100円(70円)
*(  )内は20名以上の団体料金


展示協力:劇団民藝、国立映画アーカイブ、濵田研吾、文学座(敬称略、五十音順)

リーフレットデザイン:フルタヨウスケ(A.N.P.)