『はなれ瞽女おりん』上映後の映画談話室

本日は『はなれ瞽女おりん』上映後に、「映画談話室」を開催いたしました。 ご来場の皆様と見終わった後の作品について自由に語り合う場として始まった「映画談話室」ですが、本日の案内役(シネマ・ガイド)は、当記念館学芸員の大場正敏が担当させていただきました。

岩下志麻さんが瞽女――盲目の旅芸人となって三味線を弾く『はなれ瞽女おりん』(監督:篠田正浩)と、津軽三味線を全国に広めた第一人者である高橋竹山をモデルにした『竹山ひとり旅』(監督:新藤兼人)が、同じ1977年の公開であることや当時の三味線ブームの活況、その数年前の『津軽じょんがら節』(1973年/監督:斎藤耕一)の頃のエピソード等からスタートし、本作のキャメラマンを務めた宮川一夫さんの本作における画面づくりや瞽女おりんの腰巻きの“赤”の色、また宮川さんが当時を振り返ってお話されていたことなど、本作がつくられた製作過程、時代背景をふんだんに盛り込んでのお話となりました。

ちょうど作品を見終わった後(今回のフィルムはピカピカのニュープリントで、状態の非常に良いものでした!)ということもあり、お客様も頷いたり驚いたりされながら気になったところを尋ねたりと、ほとんどの方が最後まで談話室にご参加くださいました。お楽しみいただけましたでしょうか。 また次回は、6月27日(土)、成瀬巳喜男監督の『浮雲』上映後に映画談話室を予定しておりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。