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特別上映「無声映画の案内人・活動弁士」

当館では7月7日(日)まで、映画館に関連した資料から映画館の魅力をご紹介する企画展「映画館のエトセトラ」を開催しています。
6月22日(土)は、企画展関連イベントとして、映画館を支えてきた活動弁士に着目する特別上映「無声映画の案内人・活動弁士」を開催します。

映画鑑賞を特別なものにする活動弁士。日本で生まれた活弁の伝統は、今日まで受け継がれています。そして活動弁士の文化は、日本に留まらず世界でも注目を集めています。片岡一郎さん、大森くみこさん、山城秀之さんを筆頭とした公演“The Art of the Benshi 2024 World Tour”が大成功を収めたのも記憶に新しいことでしょう。

当館では、無声映画を専門に取り扱っているマツダ映画社さんにご協力いただき、活動弁士の澤登翠さんの活弁公演を毎年開催してきました。無声映画を楽しみ、活弁の文化に触れる貴重な機会を当館で継続して作ることができたのは、澤登さんが活弁をして下さったからこそだと思います。澤登さんの話芸に心を掴まれ、思わず前のめりになって映画をご覧になっている多くのお客さまの後ろ姿を、これまで何度も目にしました。今年も澤登翠さんにお越しいただき、『雄呂血<4Kデジタル修復版>』の公演を開催します。
約100年前に製作された『雄呂血』は修復作業が行われ、『雄呂血<4Kデジタル修復版>』として、従来の75分の作品から101分に伸長されています。日本映画史上最高の剣戟映画と評された本作を、澤登さんの公演でぜひお楽しみいただきたいです。

さらに、今回は澤登さんの弟子にあたる尾田直彪(おだ たかとら)さんにもお越しいただき、『ロイドの初恋』の公演を開催します。尾田さんは現在最も若い世代の活動弁士として活躍されています。3月に開催された「アニメ あらかると! 音楽とフィルムが奏でるアニメーションの世界」(川崎市市民ミュージアム主催)では、大人も子供も尾田さんの活弁に惹きこまれていました。
当館で上映する『ロイドの初恋』は、チャップリンやキートンとともに喜劇王として名を馳せたハロルド・ロイド主演のコメディです。思わずクスッとしてしまうようなシーンが盛りだくさんで、どなたでもお楽しみいただける一作です。当館では初となる尾田さんの公演を、ぜひご堪能ください。
※6月22日(土)の澤登翠さんの公演は、チケットが完売しております。尾田直彪さんの公演は、チケット残数が半分を切っております。