企画展「BOWシリーズの全貌―没後30年 川喜多和子が愛した映画」開幕しました
例年より早く桜の開花が始まり、春本番まであと一息という時期になりました。
川喜多映画記念館では、3月18日(土)より新しい企画展「BOWシリーズの全貌―没後30年 川喜多和子が愛した映画」が始まっています。
川喜多長政・かしこ夫妻の長女・和子の没後30年という機会に、和子が53年の生涯をかけて情熱を注いだ「愛する映画を見せる」仕事を振り返る本企画。
展示では、和子の葬儀で大島渚監督が読んだ弔辞に始まり、和子が副社長を務めた映画配給会社、フランス映画社が輸入・配給した「BOW(Best films Of the World)」シリーズのポスターを中心に、1980年代頃から盛んになった「ミニシアター・ブーム」を彩った数々の名作をご紹介しています。
今回の企画にあたり、ジム・ジャームッシュ監督をはじめ、野上照代さん、戸田奈津子さん、柳町光男監督など、生前の和子が親しくしていた映画人の皆様からメッセージをいただきました。実際に親交のあった方たちならではの言葉からは、生き生きとした和子の人物像が浮かび上がってきます。
裏方の立場だったこともあり、川喜多和子の名前は十分に知られているとは言えないかもしれません。この機会に是非、川喜多和子という生き方、そして世界の多様で豊かな映画が日本で盛んに見られていた時代を味わっていただけますと幸いです。 関連上映は3月23日(木)から、ジェーン ・カンピオン監督の代表作『ピアノ・レッスン』を皮切りに始まります。スタッフ一同、皆様のご来館をお待ちしております。