企画展「追悼・山内静夫 松竹大船撮影所物語」開幕しました

初夏のような暖かさになったと思ったら真冬の寒さに逆戻り…季節の変わり目特有の気まぐれなお天気に振り回されがちな日々ですが、皆さまいかがお過ごしですか?

川喜多映画記念館では、1970年代に大きな転換を迎えたアメリカ映画がテーマの展示から大きく進路を変え、3月18日より企画展「追悼・山内静夫 松竹大船撮影所物語」が始まりました。

昨年夏に逝去した、小津組のプロデューサーであり、鎌倉の文化芸術振興に心血を注がれた鎌倉ゆかりの文化人・山内静夫を偲ぶ本展では、鎌倉文士である父・里見弴や小津安二郎との交流を、写真資料を中心に紹介するほか、山内が愛した松竹大船撮影所の歩みを、松竹の代表作のポスターとともに振り返ります。

初日は生憎の雨模様、気温もぐっと下がった一日でしたが、山内さんの奥様が早速ご来館くださいました。懐かしい写真や生前のインタビュー映像をじっくりと見ながら、昔の思い出を語ってくださる奥様のお元気な姿に、無事に開幕を迎えられた喜びを噛みしめました。親しかった知人の方々より提供していただいたプライベート写真なども紹介しており、鎌倉を愛し、鎌倉に生きた山内が、鎌倉の街からも愛された人物だったことが伝わってきます。

2020年、松竹映画が100周年を迎えた際の企画「松竹映画100年の100選」とも連動させて、来館者の皆さまに「私の好きな松竹映画」を書いていただくコーナーも用意しました。さっそく多くの方が「好きな映画」「もう一度見たい映画」をお書きくださっています。

6月12日までの会期中には、松竹の代表作をご紹介する関連上映や、映画と関連したトークイベントなども実施します。

神奈川県のまん延防止重点措置も21日で解除されることが決まりました。新型コロナウイルスの予防にも努めつつ、是非これからの気持ちの良い季節に当館へ足をお運びください。(胡桃)