「ミステリー映画大全集~横溝正史vs.松本清張~」展、終了しました!

9月22日より、約3ヶ月間にわたって開催してきました特別展「ミステリー映画大全集~横溝正史vs.松本清張~」が12月16日をもって無事に終了しました。

横溝正史と松本清張という、日本を代表する2人のミステリー作家に焦点を当てた今回の企画では、『犬神家の一族』や『悪魔の手毬唄』など、横溝映画の傑作を何本も生み出した市川崑監督の作品から、監督直筆の資料や絵コンテ、映画で実際に使われた小道具、美術監督・村木忍さんによる精巧なセットデザイン画、また清張の映画化の代表作である『砂の器』での、野村芳太郎監督直筆の絵コンテや演出ノートなど、貴重な資料をご紹介することができました。

また関連イベントでは、市川組スタッフの方々による貴重なトークイベントや、『砂の器』で要となる主人公の幼少期を演じた子役・春田和秀さんの映画談話室、文学者としての清張の魅力をあますところなく伝えてくださった、阿刀田高さんの講演会、鎌倉学園の学生さんたちによる映画談話室など、いずれも非常に充実した内容の催しとなりました。
出演者の皆さま、ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

関連上映では、ずっと舞台となった鎌倉で見ていただきたいと思っていた『DESTINY 鎌倉ものがたり』の上映も叶いましたし、『飢餓海峡』や『砂の器』といった社会派ミステリーの名作はさすがの人気ぶりでした。最終週に実施した「優秀映画鑑賞推進事業」は、残念ながら偶然にも脚本家・橋本忍さんの追悼上映となってしまいましたが、『張込み』や『白い巨塔』など、この機会に橋本さんの素晴らしさをご堪能いただけたことは本当に良かったと思います。

(左:野村芳太郎監督、右:橋本忍さん)

現在は展示替え作業真っ最中ですが、21日(金)からは企画展「歴史を旅する映画」が始まります。ミステリーからがらりと雰囲気を変え、世界が誇る数々の歴史大作を一挙ご紹介する展覧会です。映画を通してのタイムトリップを是非お楽しみください!(胡桃)