『エデンの東』上映後の映画談話室

毎月1回、上映の後に皆さんと映画について語り合う談話室、本日はジェームズ・ディーン主演の『エデンの東』の後に開催しました。ちょうど現在、シネスイッチ銀座では『ディーン、君がいた瞬間(とき)』(原題:Life)という、ジェームズ・ディーンと彼のポートレート写真を撮影した写真家の出会いをもとにした映画が公開されています。わずか3本の主演作ながら、没後60年を迎えてもなお伝説であり続けるジェームズ・ディーンの代表作『エデンの東』を、今日は鎌倉で皆さんにご覧いただきました。

本日のガイド役をつとめる増谷より、本作がアメリカで公開され、ジェームズ・ディーンがスターとして認められて一躍脚光を浴びていく様子と、日本公開時には(同年ながら)すでに交通事故死を迎えていた後だったという違いなど、幾つか時代背景等の解説。史上最年少で入門したアクターズ・スタジオのことやジェームズ・ディーンならではの演技の魅力についてのお話、アクターズ・スタジオ門下で彼の尊敬するマーロン・ブランドと撮影現場で会って話したときの様子、また本作のほかに『怒りの葡萄』(監督:ジョン・フォード、主演:ヘンリー・フォンダ)などでも知られる原作者のジョン・スタインベックについても、幾つか概略を説明いたしました。

お客様からは『ジャイアンツ』で老け役を演じたジェームズ・ディーンの最後の出演作について、演説シーンの解釈についてお話があり、文字・言葉としての説明が明確にある原作の内容と違い、映画化されたものは、それをどのように解釈するかの自由がより広がっているので、皆さんのとらえ方・感じ方も、幾つもあって良いのではないか、それもまた映画化作品の魅力なのではないか、という、“ちょっと良い話”に繋がりました。また『エデンの東』に関しても、観る年齢や状況、タイミングによって、どの人物の気持ちに寄り添って観ることになるかも変化していきますね、という、これまた“ちょっと良い話”になりました。

 現在開催中の<映画が恋した世界の文学>の展示室内には、『エデンの東』のタテカンポスター(B2サイズ版の縦2枚組み)がタテに大きく飾られています。シアター内、増谷の横に置かれているのは、ジェームズ・ディーンのもう一つの主演作『理由なき反抗』のポスターです。今や3本とも名作として広く知られ、本日の会場内にはすでにご覧になった方も多い様子でした。リバイバル公開時やDVDなどで、初公開時とは別の字幕がついている版を見かけることもあり、映画史上の名セリフが違った訳の言葉で字幕が出ることもあります。そんな発見があるのも、今や名作に慣れ親しみ、長年映画を見続けることのひとつ楽しみと言えるかも知れませんね。

「あとの2つも、鎌倉のココで上映してください!」というお客様からのリクエストと、賛同する方の拍手の聞こえる中、本日の談話室も幕を閉じました。次回、来月の開催をまた楽しみにお待ちください。(B.B.)