夏のお子様向けワークショップご報告「子どもシナリオ・映画教室」「親子で参加!夏の映画教室」
川喜多映画記念館では、毎年夏休みの間、子ども向けワークショップを開催しています。
夏休み前半のワークショップが無事に終了したので、本日はそのご報告です。
「子どもシナリオ・映画教室」は全部で3日間のプログラムで、1日目にシナリオ作り、2日目に撮影をして、1ヶ月空けた夏休みの終わりに上映会をします。シナリオセンターから講師の方たちに来ていただき、きちんとシナリオを作ったうえで撮影をするので、映画を作るときにどんな風に物語ができていくかのプロセスを体験できるようになっています。
毎年たくさんのご応募をいただくのですが、その中から厳正な抽選を経て、今年は22名が集まりました。この暑さなので、当日みんな来てくれないんじゃないかと心配していましたが、子どもたちは日焼けして元気いっぱい、大きな水筒を片手にやってきました。
ワークショップの間は、お互いをニックネームで呼び合うことにしています。講師のアライグマこと新井先生の質問に、我先にと手を挙げる子どもたち。積極的な姿勢が素晴らしいです。ちなみに私のニックネームは「くるみひめ」。現実の世界で「姫」なんて呼んでもらえることはないので、せめて可愛い子どもたちに呼んでもらいたいと思ってつけました。
1日目のシナリオ作りで選ばれた2つの作品を、2日目は2グループに分かれて撮影します。屋外の場面は当然外での撮影なのですが、撮影日もカンカン照りの猛暑日でした。子どもたちに何かあっては大変と心配する大人たちをよそに、この日も子どもたちは有り余る元気を見せつけます。
役者さんたちは長い台詞を覚え、監督の指示に従いながらリハーサルを繰り返し、助監督はカチンコの準備、撮影担当はシナリオを見ながらどこにカメラを置くか考え、音声は重たいマイクが画面に映りこまないように忍耐強くカットの声を待ちます。
映画撮影において何よりも大切なチームワークですが、子どもたちは今回初めて顔を合わせたにも関わらず、見事にミッションを果たしてくれました。
7月30日、31日の2日間で撮影までは無事に終了しました。1ヶ月後の上映会までにこちらで編集をして仕上げておきますので、お楽しみにね!
8月1日、2日は「親子で参加!夏の映画教室」を開催しました。
今の子どもたちにはなかなか見る機会のない、昔の映画がどんなだったかを見てもらいたいと、喜劇王・チャップリンの『チャップリンの冒険』とディズニーのアカデミー賞受賞作品『のどかな森のシンフォニー』を16mmフィルムで上映しました。
また、映画が動く秘密を探しに行こう!ということで、ヘリオシネグラフという名前の映像玩具を使って、実際に絵を描いて絵が動く様子を体験しました。
2日間でのべ3回、33人の親子連れの皆さんにご参加いただきました。絵を描くときは、思いつくがままにいくつも作品を作る子がいるかと思えば、一つの作品を丁寧に丁寧に完成させる子など、子どもたちの取り組み方は皆それぞれ違いますね。親御さんにも作っていただき、最後はカメラをセットして、スクリーンに作品を映しての上映会をしました。一人一人の描いた絵が動き出す様を、皆さん一様に楽しんでいただけたのではないでしょうか。
夏休みの終わりには「子どもシナリオ・映画教室」の完成作品披露上映会と、「ぐるぐるアニメワークショップ」を行います。
子どもたち、さらに日焼けして来るんだろうなぁ。(胡桃)