旧和辻邸で、友の会イベントを
友の会会員の方向けに、年に2回実施しているイベントを7月18日(土)に開催しました。
どうしたら会員の皆様に喜んでいただけるような、レア感のある素敵なイベントにできるだろうといつも頭を悩ませるのですが、今回は記念館の裏にある旧和辻邸を活用しよう!ということに。
旧和辻邸は、4月と10月の年に2回一般開放日を設けていますが、それ以外の日は遊歩道から眺めていただくだけなので、そんな場所でのイベントはきっと魅力的に感じていただけるに違いありません。
蒸し暑い日でしたが、窓を開け放した日本家屋は風通しも良く、土間も多少はひんやりします。
草と土の匂いに包まれながら、麦茶片手に映画について語り合うのも、趣があって良いですよね?
最初に当館館長の大場より、江戸時代後期に造られたと言われるこの家屋が、鎌倉の地に移されるまでの経緯や、川喜多夫妻と映画人の交流について、またヴィム・ヴェンダース監督が小津安二郎監督にオマージュを捧げたドキュメンタリー『東京画』(1985年)での、笠智衆さんのインタビュー場面でこの家の縁側が使われた際の映像を見ながら、撮影時の様子について説明がありました。
続いて、座敷に置いた16mm映写機から土間に立てたスクリーンに映像を映す、お楽しみ上映会です。当日まで上映作品を知らされていなかったお客様からは思わず歓声が漏れました。映写機のカタカタという音を聴きながら、映像は普段ほど鮮明ではないかもしれないけれど、映画を見ることそのものを楽しむ。映画体験の原点に戻っていただけたのではないでしょうか。
最後は、皆様から思い出の映画のことや、記念館でやってほしい企画など、様々なお話を伺いました。
「子どもの頃大好きだった東映時代劇が見たい」「夏の夜に怪談映画を上映したりや怪談話の朗読会をしてほしい」など、楽しそうなご要望をたくさんいただいたので、実現できるよう可能性を探っていきたいと思います。
いつも当館に足を運び、当館の活動を支えてくださる友の会会員の皆様、今回のイベントはお楽しみいただけたでしょうか。
まだ会員でないお客様にも「イベントに参加したいから友の会に入ろうかしら♪」と思っていただけるよう、これからも魅力ある友の会イベントを企画していきますので、次回もどうぞお楽しみに。(胡桃)