アンコール上映


『山猫』(1963年)

鎌倉市川喜多映画記念館では、2月・3月17〜22日の期間、これまでに上映した作品の中から、人気の高いもの、その後もリクエストの多いもののアンコール上映を開催しております。2月はフランソワーズ・サガン原作、イングリッド・バーグマン主演の『さよならをもう一度』、イタリアの巨匠ルキーノ・ヴィスコンティ監督の『山猫』を上映し、大変盛況のうちに幕を閉じました。 

 


『山猫』(1963年)

第16回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールに輝いた『山猫』は、イタリア映画を代表する名作として知られています。
イタリア貴族の末裔ジュゼッペ・ランペドゥーサの自身の体験を基にした長編小説の映画化作品で、同じく名門貴族の末裔であるヴィスコンティが初めて貴族社会を取り上げた作品でもあり、その後『ベニスに死す』や『ルートヴィヒ』などの歴史大作を生む契機となりました。

国際的に評価の高い作品ですが、上映時間が3時間を超える長尺であったために公開当時、内容を大幅に短縮した「英語国際版」が作られました。世界各国で公開され、日本でも1964年に初公開された時はその国際版でした。ヴィスコンティの没後、1981年にようやくイタリア語のオリジナル完全版が公開されます。日本では当時ヴィスコンティ・ブーム再燃の火付け役となっていた岩波ホールで、エキプ・ド・シネマ作品としてリバイバル公開し、再び人気を博しました。しかし残念ながら、その時の完全版はオリジナル・ネガのプリントの保存状態が悪く、退色が目立ちました。色鮮やかで豪華絢爛なヴィスコンティ作品の魅力を最大限スクリーンに映し出すため、イタリア政府は文化事業として自国文化の誇りである『山猫』のフィルムの修復に取り組み、製作40周年を迎えた2003年、『山猫 イタリア語・完全復元版』(186分)として公開(日本でも2004年に公開)されました。今回、記念館ではこの完全復元版を上映しています。
本作の上映を楽しみに、鎌倉までたくさんの方々にお集まりいただきました。上映時間や公開ヴァージョンに関するお問い合わせも多くございましたので、こちらに詳述させていただきました。

3月のアンコール上映は、『制服の処女』と『舞踏会の手帖』の2作品です。こちらも「想い出 映画箱」などへのリクエストが多く、再上映が叶いました。貴重な上映の機会となりますので、是非お見逃しなく!
チケットは昨日21日より販売を開始しております。