対談『「原節子伝説」、その誕生と秘密』
元「キネマ旬報」編集長の植草信和さんと、『原節子「永遠の処女」伝説』の著者であり映画史研究家の本地陽彦さんにお越しいただきました。
今回の特別展のタイトルにもあります「永遠の伝説」、引退後50年間も謎に包まれたままの原さんについて研究する、調べていくとはどのような作業なのか、あるいはこれまでにどのような事柄がわかっているのか、幾つかの貴重な資料をスクリーンでご覧いただきながら、対談形式でお話しいただきました。
原節子さんの生まれはずっと分からないままでしたが、本地さんが調べ、研究する中で横浜市保土ヶ谷区月見台の生まれであるということを突き止めました。その経緯や偶然の重なりでわかったこと、それから『新しき土』で海外渡航をしたときの当時の様子など、臨場感溢れるお話盛りだくさんでした。当日お越しいただいたお客様には、貴重な資料やお話満載でお楽しみいただけたことと思います。
また15歳のデビュー作で、役名「節子」をその後も女優名とすることになった作品『ためらふ勿れ若人よ』は、これで〔ためろうなかれ〕と読ませるそうです。勉強になりました。原節子さんに関するお話は尽きることがなく、今回はこれでお時間となってしまいましたが、是非ともまたお二人の話をお伺いしたいものです。植草さん本地さん、ありがとうございました。