第三回鎌倉シネサロン

「鎌倉」と「映画」をテーマに開催してきました「鎌倉シネサロン」も、8月4日の開催で3回目を迎えることとなりました。今回は『東宝撮影所の黄金時代 〜名監督、名優、そしてスターたちとともに〜』と題して、鎌倉生まれ鎌倉育ちで、長らく東宝撮影所の専属俳優として活躍された加藤茂雄さんにお越しいただきました。お相手は当記念館の増谷が勤めました。

当日は、超満員の盛況で、俳優仲間や東宝撮影所を代表する映画監督の方々など、多くの関係者にもお越しいただき、笑いの絶えない非常に楽しいトークイベントとなりました。


加藤さんが映画界に入る前に、仕事先へロケで来ていた高峰秀子と偶然出会ったこと、そして、後年、共演することになった驚きと感動のお話や、子供の頃に見ていた時代劇のヒーロー・大河内傳次郎との共演の話など、映画の世界が与えてくれた貴重な体験の数々を、ユーモアを交えながら語っていただきました。また、加藤さんが、黒澤監督の後期の作品『夢』平成2年『八月の狂詩曲』平成3年『まあだだよ』平成5年に出演された際は、監督から「うちのひと」と呼ばれていたということで、『生きる』『七人の侍』から黒澤作品に出演されてきた加藤さんにとって、最も大切なエピソードとしてお聞きすることができました。

加藤さんは、鎌倉の光明寺にあった鎌倉アカデミア演劇科の第一期生でもあります。多くの芸術・文化関係の人材を輩出した学校としても有名であり、このゆかりの地でこのようなイベントが開催でき、今後の「鎌倉シネサロン」にも繋がるものになったと思います。