新藤兼人監督が逝去されました。
巨星墜つ!新藤兼人監督が5月29日に100歳という天寿をまっとうされました。当館では、2月から3月に開催いたしました企画展『映画監督 新藤兼人の仕事』で、監督の映画人生の軌跡を貴重な資料で振り返り、多くの方々に偉大な業績を知っていただきました。また、企画展で上映されました最新作『一枚のハガキ』は、監督自身の戦争体験をもとに描かれ、未来への希望に満ち溢れた映画として、私達に多くの勇気と生きる歓びを与えていただきました。企画展の開催にあたり、監督は記念館訪問を熱望されていたようですが、孫であり、同じ監督の道を歩まれている新藤風さんにお越しいただき、監督のメッセージと近況を報告していただきました。
4月22日に開催された100歳の誕生会における新藤監督のお元気な姿は4月28日の「記念館だより」でご覧いただけます。会場を飾った企画展で作製した年譜や作品年表は関係者に喜ばれ、監督の「映画」に対するエネルギーをあらためて感じていた矢先の突然の出来事だっただけに、ただ驚きを隠せません。心より哀悼の意を表し、ご冥福をお祈り申し上げます。
これからも、新藤監督が伝えてくれた「映画」への想いを、当館の活動の原動力とし、その素晴らしさを未来へ伝えなければと思いを新たにしております。