淀川長治 映画の部屋

2014年7月4日〜9月28日

 永年「日曜洋画劇場」の映画解説者として活躍し、TV番組の最後にサヨナラ・サヨナラ・サヨナラと三回繰り返すことから、「サヨナラおじさん」として、お茶の間でも親しまれた淀川長治氏。まるで活動弁士が語るように、場面が鮮烈に甦ってくる淀川さんの語り口は、ときにその映画を観たかのような錯覚を引き起こしました。またその豊富な知識による映画のオモチャ箱をひっくり返したような独特の話術は、今もなお語り継がれています。
 本企画展は、そんな映画の楽しさを最大限に伝えてくれる淀川さんの言葉や映像資料を、彼の愛したスターとの写真や名作の数々とともに振り返ります。この機会にあらためて映画の魅力に浸ってみてはいかがでしょうか。

【淀川長治氏】プロフィール
1909年、大正モダンの神戸生まれ。1歳の時から両親とともに映画館に通いつめ、無声映画をはじめ数多くの映画を観る。映画会社の宣伝部、『映画之友』の編集長を経て、映画評論家として「日曜洋画劇場」の解説者を32年間務める。映画ファン交流の場である「友の会」を設けるなど、伝道師として様々な映画の楽しみ方を伝え続けた。1998年逝去。