東宝映画のスターたち Part2
2013年9月5日〜10月27日
プロデューサーシステムによる企画力を主軸とした「東宝映画」において、純文学や新聞連載小説などの映画化が、戦前から盛んに行われました。吉屋信子原作『良人の貞操』や森鴎外原作『阿部一族』など多くの文芸映画が製作され、高い評価を得ました。
戦後には、大ヒットを記録した『青い山脈』の原節子、『浮雲』の高峰秀子、『夫婦善哉』の淡島千景、『雪国』の岸惠子といったスターたちが名作とともに深い印象を残しました。また、新珠三千代、有馬稲子、八千草薫といった華やかな女優陣が演じる明るく清楚な女性像が人気を博し、なかでも「東宝映画」の看板女優となった司葉子、星由里子らが、文芸大作から娯楽作まで幅広い作品で観客を魅了しました。そして、青春映画を代表するスターとして登場した内藤洋子、酒井和歌子らが時代を駆け抜けました。
本企画展は、『東宝映画のスターたち Part2』と題して、スターたちによる薫り高い文芸作品を中心に、女優篇として開催します。公開当時のポスターや資料の他、市川崑監督による『細雪』で使用された華麗な衣裳の展示と、厳選された10作品の映画上映を行います。
銀幕を彩った「東宝映画」のスターたちとともに、日本映画の黄金時代が与えてくれた名作の世界をぜひお楽しみください。