戸田奈津子が見てきたハリウッド

2015年7月3日〜9月13日

かつて日本人の多くがハリウッドスターに憧れを募らせた時代がありました。映画字幕翻訳者、来日スターの通訳として知られる戸田奈津子氏もそのひとりでした。終戦後、映画好きな母親に連れられて入った映画館で大きなスクリーンいっぱいに広がったその世界は、ひとりの少女を夢中にさせました。戸田さんのみならず、映画は当時多くの人に夢を与えました。時を経た現在でも私たちは『E.T.』といえば互いに指と指を合わせ、『タイタニック』といえば大きく両手を広げてみせることで夢を共有し、心を通わせることができます。


本企画展ではハリウッド映画の名作を紹介しながら、戸田さんがスクリーンを通して、あるいはスクリーンの向こう側で見てきた世界の一端に触れてみたいと思います。一度見たら忘れられないスターのあの表情、あのシーン、あのセリフの数々をご堪能ください。

< 戸田奈津子氏プロフィール >

昭和11年、東京生まれ。津田塾大学卒業後、生命保険会社の秘書を経て映画字幕翻訳者の清水俊二氏に師事、通訳や翻訳の仕事に携わる。フランシス・フォード・コッポラ監督の推薦で『地獄の黙示録』の翻訳を手がけたのを機に、映画字幕翻訳者として本格的に活動。これまでに1500本以上の作品を翻訳している。