特別展「映画監督・是枝裕和のまなざし」が開幕しました

残暑が厳しかった9月を過ぎ、朝晩が過ごしやすくなったと思ったら、あっという間に秋らしくなってきました。

鎌倉市川喜多映画記念館では、10月7日(土)より特別展「映画監督・是枝裕和のまなざし」が始まりました。

作品を発表するごとに国内外で大きな注目を集める是枝裕和監督。新作を劇場で鑑賞するのを楽しみにしている方も多いことと思います。展示では、是枝監督がテレビドキュメンタリーからやがて映画作りへと活躍の場を移していく軌跡を振り返りつつ、その過程で監督がどんなことを考えていたのか、貴重な資料に監督の言葉を添えて紹介しています。

展示室に並ぶこれまでの監督作のポスターを見ると、ひとつひとつの作品の宣伝美術の素晴らしさを実感します。また、世界各国でも上映されている是枝監督作品の、海外版ポスターを見比べていただけるのも今回ならでは。

監督からは、直筆の絵コンテや、スタッフ・キャストへ向けた手紙、コレクションしているフランケンシュタインのお気に入りフィギュアなど、様々な資料をご提供いただきました。そうしたひとつひとつの資料からは、大勢のスタッフと作品のビジョンを共有するためのコミュニケーションの大切さ、脚本の細かい部分まで何度も何度も見直しながらブラッシュアップしていく丁寧な仕事ぶりが感じられます。

24日からは是枝監督の代表作を中心とした映画の上映も始まります。今では多くの劇場からフィルム映写機が姿を消しているなか、35㎜フィルムで上映する作品もあります。また、テレビドキュメンタリー時代の代表作2作は、無料での上映となります。秋から冬にかけて、様々なイベントを用意してお待ちしていますので、是非お越しください。会期は2024年1月14日(日)までです。